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包まれる…(3)

少し間があいてしまいましたね。亀更新も程度があるだろう…と我ながら思いつつ
繰り返しになりがちな日々の隙間を埋めるように…最後まで残したいと思います。
すぎたマイペースで申し訳ありません。のんびりお付き合いいただけたら嬉しいです。


「さて、どこに行こうか…」主様はそう呟きながらすたすたと歩かれる。
私はとりあえず「今夜はいつもと違う」と言う状況だけ把握できただけで、これから
どうなるのかもさっぱりわからず…ただただ主様の後ろを一生懸命ついていく。
主様にお逢いする時は少しでもきちんとしていたくて日頃あまり履かないヒールのある
靴を履いていく事が多く、いつも以上に歩くのが遅くていっつも主様の後ろをあたふた
小走りしてる気がする(苦笑)。もっとスマートにお伴できればよいのだけど…(^_^;

少し歩く間に私の頭の中で色々状況を整理してこの先の展開をあれこれ考える。
そうはいってもここからそれほどの長い時間をご一緒する事は無理だろう事は
近頃の主様の状況や先程一度帰ろうとされた事を思うと難しいと言う事は容易に
想像がつく。その上でここ数年の流れから言ってもその時に歩いている場所から
判断してもそのままホテルに行くという事も想像としては現実味がない事は
残念ながら百も承知と言ったところ。まぁそんなスーパーミラクルが起きるのは
もちろん大歓迎だけど…残念ながらそうした想像は私の中でも「ミラクル」であって
現実味を持てる想像ではなくて(苦笑)。

ただその時点でこれからどこに行こうが、どうなろうがそれを考えるのは主様だ。
私はその主様の後ろについてくだけ、言われた事にその都度従うだけなのだから
あれこれ想像はしても「悩み」はしないのだ。ただ「従う」というその行為が
何だか心地良い。「あぁ、今私主様とご一緒してるんだ」と実感する。

そんな想いを抱きつつだんだん目的地が見えてくる。





**********************************



「ミラクル」ではない現実的な想像をしていくと「ある程度2人になれる場所」
「人目を遮れる場所」と言う事で私が想定したのは「カラオケ」か「マンガ喫茶」の
2つだったが、歩きながらお話ししていく上でどうやら主様が「マンガ喫茶」を
目指しているらしい事が判明!

あてもなく歩いているようだったけどある程度の目星はあったらしく、うろうろと
迷うことなく目的のお店に到着。主様に伺ったら「色々大変だった時の週の
半分はこうした場所で仮眠してたからこの地域のマンガ喫茶には一通り行った。」

…との事。お仕事が深夜になる事も多々ある事は何となく知っていたけど、本当に
主様は大変なんだな…とこんな所でも感じられた。


お店に入り椅子のないフラットタイプの2人用の部屋にはいる。
マンガ喫茶だから当たり前だけどとりあえず狭い(苦笑)。なんかトタン一枚みたいな
薄い引き戸でかろうじて仕切られた空間でもちろん上はあいている。
周囲の部屋にも人はいてそれぞれに気配がする。とりあえず主様のご希望を伺い
ドリンクを取りに行く。部屋に戻ると少し寛いだ感じでなぜかルパンを観てる主様。
声を出して会話出来る環境でもないのでなぜかひそひそ話になる(笑)。

「それじゃとりあえずやってもらおうかな…」多分そんな感じの一言だったと思う。
そんなお言葉を受けて入り口で借りた薄いブランケットを主様の肩にかけ肩を揉み始めた。

「うわぁ…主様に触ってる…」それが最初の素直な感想。

これまで何度かお茶をご一緒した時に、主様が爪や手に何かのおりに触れて下さるだけで
「うぉぉっ、主様が触って下さった!!」と感動してた。
前を歩く主様のお背中に触れたくて、何度もそっと手を伸ばしそうになったけど勇気が無くて
触れる事が出来なかった。「触っても良いですか?」の一言が言えなかった。
いつも限られた時間で久しぶりに会えてもお茶を飲むだけでお別れの時間が来て…
淋しくて悲しくて涙が出そうになるのを堪えるのに精一杯でそんなお願い出来なかった。
笑顔でちゃんとお礼を言うので精一杯だったから。でもメールや電話でしか繋がる事が
出来ない分、そこに生身の主様がいて下さる事、体温があって触れたら感触がある…
そんな主様の「実体」をずっと感じたいと思っていたんだ。

それが…今、目の前で主様が私に身体を預けて下さってる。
肩を揉まれながら俯くように…瞬く間に寝息が聞こえてきた。肩を揉み始めて本当に
すぐの事だ。お気持ちを許して下さっている事や、私に対して当たり前のように変に
気を使わずにいて下さる事がわかってこの方にとって自分は奴隷なんだな…と感じて
嬉しくもあったけど…それよりもちょっと静かな薄暗い場所に一時座っただけで一瞬で
こんなにも眠りに落ちてしまう状態に、主様のお疲れの度合いが見える気がした。

せっかく作って頂いた時間なのだから、せめて私と過ごすこの時間だけはお仕事からも
日常からもちょっとだけ離れて、ただお気持ちを緩めて休んでいただきたい。
そんな想いを指先に込めつつ、主様の寝息を聞きながらもくもくと肩もみ。

ある程度背中から肩、首、耳の後ろや頭をマッサージさせて頂いた後、色々考えたけど
やっぱり顔が揉みたい…お逢いした瞬間のあのお疲れだった表情を少しでもいいから
軽くしたかったんだけど…さて、困った。顔をマッサージするには俯いて休んでいる
主様のお顔をあげて後ろにもたれかかって頂かなくてはいけない。
気持ちよく寝息を立てている主様を起こしてしまうことに気がひけたけど…
今私がここにいるのはマッサージするためだし、主様のお休みのご様子をみるときっと
またすぐにお休みになられるはず…とにかく今は主様がお目覚めになりお帰りになる時に
「おっ、なんだか軽くなったぞ。」と感じていただく事なんだから。
そう決めて恐れずに主様にお声をかける。

「主様、ちょっと起きて動いて下さい。後ろにこう…」

「ん?ぁあ…こうか?」ちょっと寝ぼけながら主様が言われるままに移動(笑)。

正座した私の足に正面から膝枕をするように真っ直ぐに頭を乗せて主様は仰向けに。
特に目の下のむくみが気になっていたので、全体の引き上げとむくみ、目の疲れの
解消を目指してリンパを流す事と引き上げる事を意識してマッサージ。
同時に日頃の緊張で無意識に凝りがたまる眉間や生え際を動かす。

もうこの辺りから妙なやる気が溢れ勝負を挑まれたようにひたすら揉み揉み。
もう恐れることなく主様に再度お声かけをしてうつぶせに寝ていただき、手を
背中に回したりもう遠慮無く揉みたいように揉む。

うつぶせの体制が一番長く、肩胛骨、背中・腰・太股・ふくらはぎ・足首・足裏…
それはもう文字通りの「やりたい放題触りたい放題」だ(笑)。

痛くはないか、弱くはないか、気持ちいいのか?とか気になりながらも絶え間なく
聞こえる主様の寝息が心地よくて、主様が目覚めた時に少しでも楽になっている
よう願いを込めてひたすら「触り放題祭り」が開催された幸せな一時を過ごす。


もちろんその幸せな一時にはやっぱり終わりは来るんだけど…



でも今夜の本当の「ミラクル」はこの後に起きたんだった。





*************************************


ほんと、きりがなくて申し訳ない(滝汗;
あと1つで終わるから、絶対…です。はい。


こんな最後までお読み下さった方には本当に感謝です。

長文失礼いたしました。






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>鍵コメさん。

お久しぶりです。こんな長文にお付き合い頂きありがとうございます。
ほんとにね、人にやってもらうのって気持ちいいですよねー(笑)。
でもこの時は本当に妙なやる気が出て主様がお休みになられているのを
良い事に?やりたい放題触りたい放題、あげくに主様を跨いでみたり
自分でもやりながらおかしくなって笑ったりしてた始末です(苦笑)。
でもね、本当に嬉しくて幸せで。今夜頑張ったらまた次に主様に
ご用命頂けるかもしれないという下心満載で(オイ)、それだけ主様に
実感して頂けるようにとの願いを込めて指に力を込めていました。

でも私も人にやってもらうの大好きです(笑)。

こんなコメントつけずらいブログにいつも声かけてくれてありがとう。
まだここで書いてて良いんだなと思えて嬉しかったです。
ブログ記事を読ませて頂いていたので少しご様子心配していたのですが
こうしてお話しできて少し安心しました。お互いゆっくりやっていけたら
いいですね。またお付き合い頂けたら嬉しいです。
プロフィール

花凜

Author:花凜
主様にお仕えする奴隷として存在するお許しを頂いています。
紆余曲折ありましたがこれからも変わらずに主様のお傍に置いて頂き続ける事を何にも代え難い目標とし、それぞれに許される僅かな非日常の中、大切な「縁」を繋ぎ続けていきたいと思います。

当ブログはリンクフリーですが、出来ましたら一声かけて頂けたら喜びます(笑)。

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