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包まれる…(2)


相変わらず文章をコンパクトにまとめられない私ですが…懲りずに
のんびりと記憶を残していきたいと思いつつ、こっそり更新継続中です(笑)。
お時間がありますときにお付き合い頂けましたら嬉しいです。



主様と楽しくお茶をご一緒させて頂く間にも時折主様の表情などからお逢いした
瞬間の印象と同じ「お疲れなんだな」…と言う事を何度も感じた。

そんな中で主様との会話でもそうした話題になる。
以前からお忙しい主様にお茶を煎れさせて頂くという約束がある。
肉体的にとかいわゆるSMプレイと言われるような行為をしなくともお茶を
楽しんで頂いたりお昼寝でもなんでも日常から離れてお心を緩める時間であったり
おくつろぎ頂ける時間のお伴をさせて頂きたいとずっと思っていたし、そのように
主様にもお願いをしてきた。その中の一つが「マッサージ」だ。

特に何を勉強した訳じゃないけど、ただ肩を揉むとかに始まりそれなりに周囲の
評判は良い(笑)。私自身も凝り性で整体やマッサージなどにお世話になることも
多いので研究は充分(のつもりw)。ちょっとした気分転換位にはお役に立てる
かも…とずっとお伝えしていた。

だからお茶をしながらまたそんな話題にもなった。



*********************************


「是非主様の肩揉ませて頂きたいのにぃ…」

「そうだな、今揉んでもらってもいいんだけどな…」

…そんな風に主様は言って下さったけどそこは喫茶店の店内。
主様の背後に立つと思いっきり店員さんの通路を塞ぐ事になる状況にさすがに
席を立つわけにもいかず…

「でも今私が主様の後ろに立つ訳にはいかないじゃないですか…(T.T)」

ただ悔しかったり残念だったり、お役に立てない事を申し訳なく思ったりする
気持ちで歯がゆく思った。


そんなこんなでその後も最近機種変更した端末のお話しとか、育ててた植物の
お話しとか、日々メールでご報告させて頂いている事を主様が色々気にかけたり
覚えたりしていて下さって話題をふって下さったり話しを聞いて下さったりした。
ほんの少しだけど主様の日常のお話しも少し伺ったりも出来て状況というかご様子が
わかったりもした。

それこそ1年半ぶりに下着を身につけず外出してる訳だし、目の前に主様はいるし
地に足が着かないというかなんだか空回りじゃないんだけどちょっと普通の状態とは
明らかに違う自分のテンションながらの精一杯で嬉しい時間を過ごしていたのだけど…
何となく会話が落ち着いた瞬間にふと時計を見た。
そして主様もその瞬間に時計をご覧に…


「そろそろお帰りにならなくてはいけないお時間ですか?」
本当は帰って欲しくないけど、でもこれ以上どうする事も出来ずせめて自分から
切り出す位しか笑顔でいられない気がして言った。

「あぁ、そうだな。そろそろだな。」

その主様のお言葉を聞いて、これまでの一時の嬉しかったり楽しかったりした感情と
共に、次にいつお逢いできるんだろう…という寂しさや不安な気持ちが一気に溢れた。

そしてもう一つ。

いつまでもこうして1年に1度か2度、ただ笑顔でお茶を飲むだけの関係でしか
いられないのか…と思ったら堪らない気持ちになって…思わず主様に聞いてみた。

「別にいわゆるSMプレイをしてとかSEXしてとかそういうんじゃなくて、ただ肩を揉ませて
 いただきたいと思ったら主様の後ろに立てたり、周囲を気にしたりとかじゃなくて…
 お茶でもマッサージでもお話しでも何でも…ただこうしてお店でテーブルを挟んで
 お茶をご一緒する以外にもう少し…もうちょっと…主様のお傍に置いて頂いたり
 主様との距離を近づける事は難しいのでしょうか…?」


…こうして文字にすると結構恐ろしい事口にしてるなぁと自分で驚くけど、その時は
ただ正直に、そして必死にお話ししてるので気づいてない(苦笑)。

主様は少し考えるような…苦笑するような…そんな表情を浮かべて少し間をおいて…

「そうだな…肩でも揉んでもらうかな…」

そんな風に言われて席を立たれた。


私はその意味がちょっとわからずに…
「お帰りになる時間」というお話し通りもうお別れなんだ…と思いつつ席を立った。
店を出て主様にお礼を言ってしばし歩きながら先程自分がとんでもない事を言って
しまったような気がしてきて、慌てながらしどろもどろな補足説明をした。

「さっきSMとかSEXとかじゃ無くてって言いましたけど、別にそれがいらないって言う
 意味じゃなくてもちろんそうした形で使っていただきたい気持ちも絶賛あるのですが、
 それじゃなきゃいやって言う意味じゃなくて、そうじゃなくてももっと色んな形や方法も
 含めて、ただその時に主様に求めて頂ける方法でお傍に置いていただきたいと言う意味で…」


(そうした気持ちも)絶賛あるのか(笑)」

「ぇと…もちろん…絶賛… … …はい…ゴニョゴニョ(照)」

なんだか主様に笑われた。でもこれもつい即答しちゃったんだもん。


そんなこんなの会話をしつつ主様はずんずん歩いていく。
あれ?なんかいつもと違うぞ…そ感じつつもとにかくついていく。

「お前は時間は大丈夫なのか?」

「はい。明日の朝までに帰れれば大丈夫です。」

…と反射的に答えながら初めてその意味がわかって驚いた。
主様は今日私に肩を揉ませて下さるんだ…と。

「もうちょっと近づく訳にはいきませんか?」という願いを聞いて下さったんだと悟った。


「あんまり長い時間は無理だけどな…さてどこに行こうか…」



そんな風に言われながらどんどん歩いて行かれる主様の後をあまりに予想外な展開に
もうどうしていいかわからずにただ一生懸命ついていった。






*********


ごめんなさい。もうちょっと続かせてください(苦笑)。




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プロフィール

花凜

Author:花凜
主様にお仕えする奴隷として存在するお許しを頂いています。
紆余曲折ありましたがこれからも変わらずに主様のお傍に置いて頂き続ける事を何にも代え難い目標とし、それぞれに許される僅かな非日常の中、大切な「縁」を繋ぎ続けていきたいと思います。

当ブログはリンクフリーですが、出来ましたら一声かけて頂けたら喜びます(笑)。

相互リンクについてはお知り合いを除き業者とその匂いがする方はお応えしておりませんのでご理解下さいませ。

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